「1/2,1/4直線レール」は中途半端な長さを調整するのに便利なパーツです。
確かにここの間に「1/2」が入りそうだなぁというレイアウトは、
皆さんよく使われていることでしょう。
しかし、この「1/2,1/4直線レール」の本領は、
「直線レール」の斜め移動距離(X-Y)を
「縦横のみのズレに変換できる」(XまたはY)ことにあると思います。
目次
「1/2,1/4直線レール」の本当のメリットは「縦横のみのズレに変換できる」点にある
恐らく、意味が伝わらないと思いますので、
図で順を追ってご説明をしていきます。
「単線複線ポイントレール」から伸びたレールを、
ぐるっと回してくると、複線のレール幅(6cm)が足りなくなることがよくあります。
この6cmに近い長さに、図の6.27cm部分があり、
これは、曲線レールを横に寝かせた時の高さ方向の移動距離です。
この長さをうまく使うと、レールのズレが0.27cm(2.7mm)になり、
プラレールとしてはほぼ合っているレベルで収めることができます。
この 6.27cmは、それぞれ以下のような関係になっています。
- 直線レール長さ(21.4cm 緑矢印)- 曲線レール縦の長さ(15.13cm 水色矢印)= 6.27 cm
- 直線レール長さ(21.4cm 緑矢印)- 直線レール斜めの高さ(15.13cm 水色矢印)= 6.27 cm
ですので、曲線レール横寝かせを無理にレイアウトに加える事を考えるよりも、
片側に「直線レール」ともう反対に「直線レール(斜め)」を加え、
その差で、隙間を埋めることを考えます。
では、早速、その2本を入れてみます。
上に「直線レール」、下に「直線レール(斜め)」を入れています。
結果として、横方向の長さは、ほぼ合っています。
計算通りで、0.27cmの誤差で合うようになります。
ですが、縦方向が、斜め直線の長さ分、ずれてしまいました。
プラレールは全体の長さを延長するような場合、
対辺に同じ長さを加えていくと、レイアウト拡張がしやすく基本パターンです。
では、ここで対辺に同じように「直線レール(斜め)」を入れてみますが、
この場合は「直線レール(斜め)の長さ」分のズレが、
縦方向のズレから、横方向のズレに変換されるだけで、合いません。
「1/2直線レール」を使ってズレを片方向だけにする
今回、「直線レール(斜め)」の長さが、
どうしても、縦と横で必ずずれてしまいます。
ここで「1/2直線レール」レールを使います。
上の図のように、最初に挿入した「直線レール(斜め)」を、
「1/2直線レール」2本に分割して、2か所に入れるようにします。
これによって、縦方向は「行って来い」で同じ長さを打ち消し合う関係になり、
「直線レール(斜め)」の長さを横方向のみに移動させることができます。
「1/2直線レール」を使ってレイアウトを調整する
では、このテクニックを使って、レイアウトに入れます。
1本で入れていた「直線レール(斜め)」を、
「1/2直線レール」2本に分割して、2か所で入れます。
つなぎ目が綺麗に合い、レールのズレが0.27cmでつながるようになりました。
これが「1/2直線レール」や「1/4直線レール」の真の威力だと思います。
目的の移動距離(欲しい長さ)を2本のレールに分割する事で、
加える長さの方向を、縦、または横のみにして、
片方を打ち消すようにレイアウトする事ができるのです。
直接、1/4直線レールでつなぐことも可能
プラレールは本当に設計が美しいなと思うのが、
今回のようなケースでも「1/4直線レール」を使うと、
すぐにつないで遊べてしまうことにあります。
普段、プラレールをつないでいる時に、よく使う方法だと思います。
先ほどの、6cmあいた隙間に「1/4直線レール」を入れます。
多少、隙間は大きくなるものの、
それでも、0.65cm(6.5mm)で、なんとかつながるズレになります。
ぶっちゃけちゃえば、これでいいよね^^ と思います。
※設計肌的には、0.27cm(2.7mm)まで寄せてつなぎたい。
ズレを少なくする方法を知っていれば、
かなり綺麗にレイアウトすることができるようになりますし、
知らなくても(気づかなくても)えいや!と、
1/2直線や1/4直線を入れて、なんとなくつながったレイアウトを作り、
楽しむことができるのです。
私自身、図面で設計していると、こうした小技を使って、
レイアウトを考えるのですが、
いざ、目の前でレールをつなぎはじめると、
1/2直線や1/4直線を入れて、その場しのぎにつないで遊ばせたりします。
頭の中で、これを考えるのには、もう少し修業が必要な気がします(笑)
このテクニックをつかって実際にレイアウトするとこのようになります。
何かのご参考になりますと幸いです。
ただ、頭で考えれば考える程、
レイアウトが単調になって、斬新なレイアウトが生まれなくなると思います。
挑戦をして攻めたレイアウトをしなくなっていきますので。
あまり考えずに「こうしたい!」というイマジネーションを、
重視してつないでいった方が、プラレールは楽しいよ!
その他のレイアウトのコツ・テクニック
以下で、その他のレイアウトのコツ、テクニックをご紹介しています。
その他のオリジナルプラン
以下で、弊サイトオリジナルのレイアウトを多数紹介しています。
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